赤身肉の芳醇な風味をダイレクトに味わえる「いわて短角和牛」。特に、鮮やかな赤身に自然のサシが入ったサーロインは、噛むほどに深いコクがあふれ、素材本来の旨みを感じることができます。
赤身肉を好むフランス料理やイタリア料理のシェフにも高い評価を得ているいわて短角和牛。澄んだ旨みの余韻が長く続く、味わい深い逸品です。
牛肉の旨みの源は、赤身のタンパク質に含まれるアミノ酸です。岩手短角和牛は、黒毛和牛の霜降り肉と比べて赤身の割合が多く、タンパク質が豊富。イノシン酸・グルタミン酸など、旨み成分である各種アミノ酸を豊富に含んでいます。
また、口中が脂で被われると味覚を感じにくくなりますが、岩手短角和牛は脂の割合が少ないヘルシーなお肉なので、豊富な旨みをよりダイレクトに味わうことができます。
岩手県岩手郡岩手町で、半世紀に渡り精肉店を営む「肉のふがね」。貴重な赤身肉「岩手短角和牛」の専門店として、信頼できる肥育農家と共に岩手短角和牛の普及に努めています。日本の牛肉の本当の美味しさを伝えたい。肉のふがねが自信を持っておすすめするいわて短角和牛を、ぜひお試しください。
現在、日本短角種は、和牛全体の1%にも満たない希少な肉用種。岩手短角和牛の最大の特徴は、おおらかな自然のサイクルにゆだねた飼育方法。日本の畜産では他に類をみない「夏山冬里方式」にあります。春先に牛舎で生まれた子牛は、母牛の乳を飲んですくすくと育ち、新緑シーズンを迎えると母子で山の牧野に放されます。これは「山上げ」と呼ばれ、何百年も変わらず受け継がれてきた牧歌的な風景。広大な草原をうれしそうに駆けまわる牛たちは毛並みもつややかで、生命の輝きにあふれています。
夏場、岩手に吹く冷涼な北東風「やませ」の影響で、山が霧におおわれると、栄養価の高い牧草がよく育ちます。暑さの苦手な牛たちも涼しい風に癒され、新鮮な青草をじゅうぶん食べて、健康的で引き締まった肉質へと育ちます。
山には、雌30〜50頭に1頭の割合で雄牛も放たれ、母牛はすこやかな環境のなかで来春の子牛を身ごもります。黒毛和牛が人工授精で年中子牛を産ませるのに対し、いわて短角和牛は、四季の営みに寄り添った「自然放牧・自然交配」にこだわっています。
ひと夏を山で過ごした子牛は、秋には肥育農家にわたり、冬は暖かい牛舎で暮らし、出荷まで大切に育てられます。育成・肥育期間とも、ホルモン剤などは一切使用せず、できる限り自然のままに。地域固有の歴史や文化、生活とも深くつながっている日本短角種は、イタリアを本部とするNPO「スローフード協会」から、食の世界遺産とも呼ばれる「味の箱舟」に認定されています。牛本来の生命力と岩手の風土を生かして飼育される岩手短角和牛は、日本を代表する牛肉のナチュラルブランドです。